ヴィーガン生活で栄養失調になる?
実際に栄養失調になった事例
栄養失調によって起きる症状
- 痩せる(るいそう)
- 成長、発育不良(体重が増えない)
- 貧血
- 便秘
- 下痢
- 感染症にかかりやすい
ヴィーガンは不健康になってしまうのか
ヴィーガンは不健康は嘘!?必要な栄養素とは
- タンパク質
- カルシウム
- 鉄分
- 亜鉛
- ビタミンA
- オメガ-3脂肪
- ビタミンB12
- ビタミンD
- ヨウ素
ヴィーガンが不足しがちな栄養素
タンパク質
鉄分
亜鉛
ビタミンA
オメガ3脂肪
- DHA
- EPA
- ALA
この3つの事を指しますが、1番必要なのはALA(アルファリノレン酸)です。
成人の場合、1日に必要な摂取量は男性で2.0〜2.4g、女性で1.6〜2.0gと言われています。
ALAは、ほんの一握りの食材に含まれるオメガ3脂肪の一つで、チアシード・くるみ・亜麻仁油・キャノーラ油・ヘンプシードオイルといった食材から摂取することができ、毎日欠かさずに摂取する事が大切です。
ALAを含む食材は非常に少ないですが、朝食のシリアルにくるみを一握り混ぜたり、昼食や夕食のご飯に大さじ一杯の亜麻仁(オイルではなく挽いたもの)を混ぜるだけでも十分な量を摂取することができます。
DHAおよびEPA
オメガ3脂肪のうち、DHAおよびEPAについては、実は必須ではありません。
なぜかというと、この二つの栄養は摂取したALAから人の体の中でDHAとEPAに変換することができるからです。
ただ、ALAからのDHAおよびEPAへの変換率はかなり低く、ヴィーガンのDHA・EPAの血中濃度が低いことが研究でも明らかになっています。
DHA・EPAが体内に不足すると、心臓病のリスクが上がる可能性があると言われていますが、オメガ3脂肪を豊富に含む亜麻仁油・くるみ・チアシードなどを意識して多めに摂取していればDHA・EPAが不足することはないと考えられます。
良質な脂肪の摂取を推奨 ALAを摂取しているだけでは、DHA・EPAが不足してしまいがちです。 DHA・EPAの不足はうつ病や免疫機能、脳の発達への影響が懸念されています。一方で、うつ病になりやすい人たちにとって、EPAが役立つことを示唆しています。 DHA・EPAは魚や魚油から摂取できることが有名ですが、ヴィーガンはお肉や魚を摂取しませんよね。 現在、1000カロリーにつき22〜39グラム相当の脂肪を摂取することが推奨されていますが、ただ摂取すればいいわけではなく、どんな種類の脂肪を選択するかが重要です。 良質な植物食品由来の脂肪は、コレステロール値・心臓病のリスクを低下させます。エクストラバージンオリーブオイルには抗炎症作用があることもわかっています。 そうは言っても、いつもいつも食事に脂やシードを追加するのは躊躇ってしまいますよね。良質な植物性の脂肪を必要量摂取するには、必要に応じてサプリメントの併用をお勧めします。 通常、DHAやEPAは魚に多く含まれており、サプリメントも魚や魚油を使ったものが多いですが、ヴィーガンバージョンのサプリメントを販売している会社もあるので活用してみてください。 |
カルシウム
カルシウムもヴィーガンが不足しがちな栄養の一つです。
カルシウムが不足すると、骨が弱くなり、骨粗しょう症のリスクを上げてしまいかねません。
カルシウムといえば、牛乳・小魚から摂取するというイメージの方も多いですよね。私も、ヴィーガン生活を始める前はそう思っていました。
カルシウムは、成人で1日あたり650〜800mgの摂取が推奨されていますが、ヴィーガンフードの中にもカルシウムを摂取できる食材が多くあるので、意識的に摂取していればカルシウム不足になることはありません。
では、どんな食材からカルシウムが摂取できるのかというと、豆腐はもちろんのこと、白菜・カブ・マスタード・ちんげん菜・ケール・ブロッコリー、サツマイモと言った野菜から、ごま・アーモンド・チアシード・ナッツ類にもカルシウムが豊富に含まれています。
これらの食材を、朝食のシリアルにナッツとチアシードを加える、カブの葉を味噌汁にいれるなど食事毎に摂取することが望ましいです。
毎回毎回、摂取するのは難しいと感じる場合は、サプリメントで300mgほどを毎日補ってあげると良いでしょう。
ビタミン12
ここまでヴィーガンに不足しがちな栄養を見てきましたが、ここからが一番重要と言っても過言ではない栄養素、ビタミンです。
まずは、ビタミン12についてみていきます。
ビタミン12は動物性食品にのみ含まれる栄養素で、牛レバー・二枚貝・鶏肉・魚・牛乳などに主に多く含まれ、植物性食品は強化食品でない限りほとんどビタミン12は含まれていません。
成人で1日あたりに必要な量は2.4μgと言われていて、ビタミン12が不足すると、疲労・体力低下・食欲不振・貧血などを引き起こします。
ヴィーガンでもヴィーガンでなくても、人は皆、肝臓に多くのビタミン12を蓄えておくことができます。その為、普段から動物性食品を摂取している人であっても不足することがあり、不足していることに気づきにくいことも事実です。
動物性食品を一切摂取しないヴィーガンは特に、ビタミン12が不足していると言われています。植物性食品には基本的にビタミン12が含まれていないのですが、どのようにして十分な量を摂取したら良いのでしょうか。
それは、マルチビタミン等のサプリメントからの摂取です。
摂取方法として推奨されているのは、
- 毎日25〜100μgのビタミン12をサプリメントから摂取する
- 1週間に2回、1,000μgのビタミン12を補給するサプリメントを摂取する
- 1日に2〜3回、少なくても2〜3.5μgのビタミン12を強化した食品を食べる
サプリメントによってビタミン12の含有量は異なりますが、ヴィーガンの場合は含有量が多いものを選ぶと良いでしょう。
私個人的には、i Herbという通販サイトから、
Deva(ディーバ)のVegan B12、Sublingual、90 Tablets
というサプリメントを購入しています。
水で飲むタイプより舌下剤のほうが吸収が良いという意見もありますが、根拠はありませんのでどちらのタイプを選んでも問題はありません。
上記でご紹介したサプリメントは舌下剤ですが、水無しでも飲めるため便利さ・手軽さから私はこちらのサプリメントを選んでいます。
ビタミン12は、ヴィーガンでもヴィーガンでなくてもサプリメントでの補給が推奨されるほど現代社会では摂取するのが非常に難しい栄養素となっていますので、サプリメントも使ってビタミン12欠乏症に気をつけていきたいですね。
ビタミンD
次に、ビタミンDについて見ていきます。
ビタミンDにはD2〜D7までありますが、必要なのはビタミンD2とD3です。
ビタミンDは、強い骨を維持するのに必要な栄養素で、卵や魚など一部の食品に自然に含まれている成分ですが、毎日の必要量を摂取するには含有量が少なく、ヴィーガンでなくても欠乏症に陥りがちです。
1日に必要な摂取量は、成人で600IUと言われていて、ビタミンDが不足すると、子供の場合は「くる病」、成人の場合は「骨軟化症」を発症する恐れがあります。
テレビ等などでも情報が出ている通り、夏の強い日差しに素肌が当たると人間は進化してビタミンDを体の中で生成できますが、服で覆われている部分・日焼け止めを塗布している・曇っていたり等するとビタミンDの生成を妨げてしまいます。
顔や腕を日焼け止めなしで1日あたり10〜20分間ほど日光に晒すと十分なビタミンDが生成されると言われていますが、日焼けするのが嫌な人もいますよね。その場合、手のひらを日光に当てるだけでも効果はありますが、それは普段卵や魚からもビタミンを摂取している人の場合なので少し注意が必要です。
ヴィーガンである場合、10 〜20分日光に手のひらを晒しただけでは不十分なので、日光に当たる時間を長くすると良いでしょう。ただし、あまり長く日光に晒すのも皮膚がんのリスクになり得るので、必要以上に長く日光に当たるのはやめましょう。
では、どうやってビタミンDを摂取したら良いかというと、ヴィーガンはきのこ類でのみビタミンDを摂取できます。
意識的にきのこ類を摂取するように心がけましょう。
それだけで足りない場合は、ビタミンDのサプリメントを補助的に服用するのがおすすめです。
既に十分なビタミンを摂取できているのであれば、ビタミンD2のサプリメントの服用でビタミンレベルを維持できますが、ビタミンが欠乏している場合、ビタミンD3のサプリメントは欠乏を改善するのに効果があると言われています。
通常、ビタミンは食品でもサプリメントでも動物由来のものが多いのですが、最近ではヴィーガン対応のビタミンDサプリメントも出ているのでそれを選ぶと良いでしょう。
私は、ビタミン12でも紹介した i Harbという通販サイトから
Country Life,ヴィーガンD3、5000IU、ヴィーガンソフトジェル60個
というサプリメントを購入しています。ソフトジェルなので、飲みやすくてお気に入りです。
ヨウ素
ヨウ素は、健康的な甲状腺を維持するのに必要な栄養で、不足すると新陳代謝が下がったり、成長ホルモンの分泌に影響が出ます。逆に多すぎても、抗体が自分の体を攻撃してしまうと言った悪影響を及ぼすこともあります。
シンガーソングライターの絢香さんがバセドウ病(甲状腺機能亢進症)を発症したので聞いた事があるかもしれませんが、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症という病気を引き起こしかねないのです。
1日に必要なヨウ素の量はごくわずかで、成人の場合0.095〜0.15mgと言われています。
ヨウ素は、海藻類に多く含まれているミネラル分ですので、わかめ・昆布・海苔を摂取するようにすると良いでしょう。日本人は、昆布やわかめ・海苔を他の国よりも多く消費する傾向があるので、味噌汁や煮物等で昆布やわかめを摂取していれば、ヨウ素が不足してしまうことはありません。
意識して過剰に摂取する必要はないので、今まで食事に昆布やワカメを取り入れてきた人はそのまま、もしくは少し多めにする程度で、今まであまり昆布やワカメを食事に取り入れてこなかった人はこれからの食事に昆布やワカメを取り入れるようにしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、ヴィーガン生活を送るにあたって不足しがちな栄養素や実際の症例・栄養失調の症状について書いてみました。
ヴィーガンが不足しがちな栄養素はたくさんあるように思えますが、日々の食事の中に少しずつ取り入れられるものが多いと思いますので、できるところから栄養不足を防いでいきましょう。
サプリメントを使うなんて!!と思う方もいるかもしれません。しかし、ヴィーガンに限らず、食事だけで補えない栄養素はサプリメントを上手に併用することで健康を維持できたりしますよね。
状況によってサプリメントを上手に使いながら、栄養不足を未然に防ぎ、ぜひヴィーガンライフを楽しんでください^^
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